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第一部 統一思想 第七章 芸術論 : 二 芸術と美 : (一) 芸術と喜び |
芸術とは、美を創造したり鑑賞する情的な人間の活動です。したがって神様の創造目的と同様に、芸術の目的は対象である作品を創作または鑑賞して喜びを得ることにあります。ゆえに芸術とは「美の創作と鑑賞による喜びの創造活動」と定義することができます。
ところで、喜びはいかなる場合に生じるのでしょうか。主体と対象の性相と形状が互いに似るとき、喜びが生じるのです。性相の相似性とは、対象(作品)の中にある作者の心情、思想などの性相的な側面と主体(鑑賞者)の心情、思想などの性相的な側面が互いに似ることを意味します。さらに事物(万物、作品)の模様、色、音、香りなどの形状的要素と、主体(鑑賞者)の人体内に縮小された形態ですでに備えられている形状的要素とは、互いに相似の関係をもっています。それがすなわち形状の相似性です。このような相似的な要素が認識において一致しながら情を刺激するとき、喜びが実現されるのです。