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第一部 統一思想 第六章 倫理論 : 四 秩序と平等 : |
伝統的に人間は権利の平等を主張してきました。あたかも一人の個人の行き過ぎた自由行動が他人の自由を拘束する結果を招くように、一人の個人の権利の主張が他人の権利を侵害する結果をもたらすようになるという観点において、権利の平等が主張されるようになりました。しかし従来の権利平等の概念は、現実的な側面から見て実現されがたいのです。
原理的な意味での真の平等は愛の平等であり、人格の平等です。なぜならば真の平等とは、人類の父母であられる神様の愛のもとで子女たちの平等であるからです。神様の愛は家庭において秩序を通じて分性的に現れます。したがって、愛の平等は秩序を通じた平等です。秩序を通じた愛の平等とは、神様の愛の充満度の平等です。すなわち、すべての個人の位置と個性に合うように愛が充満するときに与えられる平等であり、喜びの平等であり、感謝の平等でもあります。
職位上の平等の問題を考えてみるとき、各々の職位に適合した権利が与えられれるために、実質的な権利の平等はありえないのです。しかし職位上の権利の差にもかかわらず、そこには差を超越した平等の側面があるのであり、それがまさに愛の平等、満足の平等なのです。男女の平等も、同様に権利の平等ではなく、人格の平等であり、喜びの平等です。夫婦が神様の真の愛を与えて授けるとき、差別感や不平等感が消えうせて、同位圏に立っていることを自覚するようになると同時に、充満した喜びを感じるようになるのです。