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第一部 統一思想 第二章 存在論 : 一 個性真理体 : (二) 陽性と陰性 |
万物は原相の陽性・陰性に似て陽性実体と陰性実体の相対関係を結んで存在します。すなわち動物は雄と雌、植物は雄しべと雌しべ、分子は陽イオンと陰イオン、原子は陽子と電子の相対関係を結んで存在しています。
原相論において述べられたように、陽性と陰性は神様の二性性相でありながら、性相と形状の属性でもあります。すなわち性相の陽性と陰性があり、計上に陽性と陰性があるのです。人間の場合、陽性実体である男性と陰性実体である女性の差を調べてみると、形状(身体)における男性と女性の陽陰の差は明白です。それは量的な差です。すなわち男性の身体は女性の身体よりも陽的な要素がより多く、女性の身体は男性の身体より陰的な要素がより多いのです。これに対して、、性相(知情意)における男女間の差は質的な差になります。例を挙げると、陽的な知の明晰の場合、男女共に明晰さをもっていますが、その明晰の質が異なるのです。男性の明晰は包括的である場合が多く、女性のそれは分析的、または縮小志向的である場合が多いのです。
万物においても、性相・形状の属性として陽性・陰性があります。万物の性相の属性としての陽性・陰性は、動物の場合、活発に動くとき(陽)と鈍く動くとき(陰)であり、植物の場合、成長するとき(陽)と枯れるとき(陰)であり、鉱物の場合、物理化学作用が活発に起こるとき(陽)とそうでないとき(陰)です。万物において形状面にも陽性と陰性の属性が現れます。形状の突出部と孔穴部、高さと低さ、表面と裏面、明と暗、硬さと軟らかさ、動と静、清と濁、熱さと冷たさ、昼と夜、夏と冬、天と地、山と谷などが陽と陰の例です。
宇宙の創造過程において、神様の創造は陽陰の調和を活用した一種の勇壮な芸術作品に例えることができます。調和という面から見るとき、神様は天地創造という一つの壮大な交響曲を演奏してきたと見ることができます。陽陰の調和的な作用は変化や発展のために、そして美を表現するために、なくてはならない要素です。ここに「陽性・陰性を性相・形状の属性としたのは、陽性・陰性を通じて調和と美を表現するためである」という結論に至るようになります。