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第一部 統一思想 第十一章 方法論 : 二 「統一方法論」から見た従来の方法論 : (六) ベーコンの帰納法 |
ベーコンは真理を得るためにはまず偏見(イドラ)を捨てて、実験と観察によらなければならないと主張しました。帰納法は演繹法と反対に、個別的な観察事例を前提として、普遍的な法則を結論として導き出す方法です。例えば、事例A,B,C……の実験の結果がすべてPであれば、Pという結論を一般的法則としてみなすというのが帰納法です。帰納法は、人間と万物(自然)との外的授受作用に基づいて真理を得ようとする立場です。また実験と観察によって得られた多くの事実を対比して結論を得るので、帰納法は対比形の授受作用でもあります。したがってベーコンの帰納法は、対比形の外的授受作用による真理探究の方法であるといえるのです。