第一部 統一思想 第十一章 方法論 : 一 「統一方法論」 : (二) 授受法の範囲

 「授受法」は神様と人間と万物(自然)における存在と発展の根本的な方法です。人間と万物においても、それぞれ個性真理体は、それ自体内で主体と対象の相対的要素が内的な授受作用をしながら、同時にまた他の個体と外的な授受作用をすることによって、存在し、発展しています。人間の思考や対話も「授受法」によってなされています。すなわち、思考における主体的部分(内的性相)である知情意の機能と、対象部分(内的形状)である観念、概念、原則、数理などの間に授受作用が行われながら思考が進行するのです。思考における判断(命題)も「授受法」に従っています。例えば「この花はバラである」という判断は、「この花」と「バラ」という二つの概念を比較する対比形の授受作用です。対話も「授受法」に従っています。もし相手が自分勝手にでたらめに話をすれば、聞く人は彼が何を言っているのか理解することはできません。すなわち対話は対比形の銃作用であって、相手と自分との思考の法則が一致するがゆえに成立するのです。