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第一部 統一思想 第十章 論理学 : 二 「統一論理学」から見た従来の論理学 : (三) 記号論理学 |
記号論理学は数学的記号を使用して思考の法則や形式を研究する学問であり、形式論理学を記号化したものです。思考の正確性を期することに反対する理由はありません。しかし数学的厳格性だけでは、人間の思考を十分にとらえることはできません。人間の思考はロゴスを基準としているので、当然、数理性を帯びますが、ロゴスの中心は心情です。これはロゴスの形成において、心情が理性や数理より上位にあることを意味します。したがって人間はロゴス的存在(理性的、法則的存在)であるだけではなく、より本質的にパトス的存在(心情的、感性的存在)なのです。思考において、たとえ数学的な厳格性がないとしても、そこに愛または感情が込められているならば、発言者の意向が十分に相手に伝えられる例を、いくらでも見ることができます。すなわち人間の思考には厳密を要する面もありますが、必ずいつでも正確に論理的に表現しなければならないと主張することはできないのです。