第一部 統一思想 第十章 論理学 : 二 「統一論理学」から見た従来の論理学 : (一) 形式論理学

 形式論理学はアリストテレスによって立てられた論理学であって、純粋な思考、すなわち判断や推理の形式と法則を研究する学問です。「統一論理学」は形式論理学が扱っている思考の法則や形式に関する理論をそのまま認めますが、それらが「授受法」を根拠とすることを論証します。さらに人間の思考には形式の側面だけではなく内容の側面もあることを指摘します。また思考には、理由や目的や方向性があり、他の分野との関連性もあります。すなわち思考は思考のための思考ではなく、認識や実践(主管)のための思考であり、創造目的の実現のための思考なのです。つまり思考の法則や形式は、思考が成立し、維持されるのに必要な条件にすぎないのです。