第一部 統一思想 第九章 認識論 : 三 原意識、原意識像、思惟形式 : (二) 原意識像の形成

 感知性をもっている原意識は、直感的に細胞や組織の構造、成分、特性、状況変化などを感知します。そのとき原意識が感知した内容、すなわち原意識に反映された細胞の属性(内容)の心的映像が「原映像」です。ここで細胞の内容(属性)が原意識に反映されるということは、言い換えれば原意識が細胞の内容(属性)を把握したということです。
 細胞内の諸要素(核と細胞質)間の内的授受作用と、細胞と細胞との間の外的授受作用が成立するのに必要な様々な条件を「関係形式」といいます。万物や人間の細胞(体)もそのような条件のもとで存在することができるために、この関係形式を「存在形式」といいます。この存在形式が原意識に反映されて生じた心的形式を「関係像」または「形式像」といいます。
 原意識がもっている原映像と関係像を併せたものを「原意識像」といいます。この原意識像が、とりもなおさず「原型」となるのです。すなわち、原意識に反映された意識像という側面から見れば原意識像といい、認識における主体的要素という側面から見れば原型になります。