第一章 蕩減・復帰原理の根拠 : 二 人間に責任分担がある : 2. 責任分担を果たせなかった結果

 統一教会が言う責任分担という言葉は偉大な言葉です。皆さんもみな責任分担を果たせなかった立場にいるでしょう。人間始祖が責任分担を果たせなかったその場は、サタンの支配圏になってしまったのです。ですから責任分担を果たせなかったその位置以下から、悪主権の世界ができたのです。ですから復帰時代においての善主権の世界は、責任分担を完成した線以上のところから始まります。理論的にそうです。責任分担線以下では悪主権であり、責任分担線以上では善主権が始まりますが、悪主権の出発は何によって始まったのでしょうか。堕落した愛から始まったのです。

 責任分担の未完成によってサタン世界が形成され、この地がサタン主管圏内に残されたことを知っています。この責任分担未完成によって、神様も今まで苦労の道をたどってきたことを骨身にしみて感じなければなりません。

 責任分担圏を侵犯されることによって何が生じたのかと言えば、もう一つの父母ができたのです。もう一つの父母がサタンです。はっきり知らなければなりません。

 アダムとエバが責任分担を果たせませんでした。責任を果たせなかったことがアダムとエバ自体だけで終わったのではなく、アダムとエバが根となり、幹となり、枝となり、葉となって全人類は結局責任を果たせなかった、そのような立場にとどまっているという事実を、はっきりと知らなければなりません。

 神様が今まで人間の責任分担圏以上の立場で接しているというのです。しかしそれ以下に落ちた人間はどんなことをしても橋を架けて上がらなければなりません。その圏にすべての人類が引っ掛かっているのです。世界が引っ掛かっており、歴史が引っ掛かっており、霊界に行った人、現在この世界の人類、今後生まれてくる後孫全体が、この運命圏を抜け出ることができずにいるというのです。これが怨恨の堕落圏です。

 堕落した人間は人間の責任分担だけではありません。全体創造の97パーセントを蹂躙してしまったのです。ですから再創造しなければなりませんが、再創造過程全部が倒れたというのです。ゆえにどんなに難しいかというのです。したがって人間が97パーセントに該当し得る責任を果たさずしては、責任分担を完成する道が永遠にないというのです。再創造しなければなりません。復帰摂理は再創造摂理ですが、再創造がなぜ必ず必要なのでしょうか。人間の責任分担のゆえです。人間の責任分担を果たし、その場まで出ていくためには、必ず再創造の過程を経なければなりません。再創造過程を通過するためには、必ず蕩減しなければなりません。蕩減条件を立てなければなりません。受難の道を行かなければならないというのです。

 蕩減復帰して解怨成就したのちにこそ初めて責任分担が展開されます。恨を残した責任分担、このために神様も参って……。今まで人類がこの責任分担を果たすことのできる世界的な一時を迎えることができなかったので、恨の歴史は繰り返し流れてきたことを知らなければなりません。恨の多い責任分担の峠を、どのように越えるのかということを皆さんがはっきり知らなければなりません。

 アダムが責任分担を果たせなかったことによって天地にこのように数多くの壁(韓国語でダム:垣根・囲いの意味)をつくってしまいましたが、アア、ダムをどうしたらいいのですか! ダム(壁)をつくってしまったので、エバはどのようにしなければならなかったのですか。ですから人類歴史での女性の道は悲惨な道だったのです。こちらに行っては引き裂かれ、向こうに行っては踏みにじられたのです。ひょうたんのように、割れたひょうたんのようにけられて割れてもまた転がっていかなければならないのです。ぱんとけられて靴の跡がついても転がっていかなければなりません。また向こうでもけられて穴が10個あいても転がらなければならない境遇にあるのが女性だというのです。全身傷だらけになって転がっていかざるを得ない道を歩んできたのが女性なのです。なぜですか。してくるために(韓国語でヘオギウィヘソ:エバを意味するヘワをもじって)。エバになるためにです。

 アダムとエバに悪口を言うとき、アダムから言いますか、エバから言いますか。エバから言うというのです。エバ(ヘワ)という言葉は、韓国語で「仕事をして(ヘ)復帰して来い(ワ)」ということです。それを覚えておきなさい。本当です。「アダム」は堕落して壁(ダム)ができたというのです。責任分担を果たせなかったことによって、いろいろな壁ができたのです。ですからその壁を壊していかなければなりません。