第三章　本性論 : 四　結論 :

　以上、説明したように人間は本来、神相的存在であり、神性的存在であり、格位的存在なのです。これが「人間とは何か」という古くからの哲学的な問いに対する統一思想の解答です。結論として、以上の人間の本性に関する理論を要約すれば次のようになります。
　�／祐屬録請蠅忙�た性相と形状の統一体です。
　�⊃祐屬録請蠅忙�た陽性と陰性の調和体です。
　��人間は神相に似た個性体です。
　�た祐屬録誓�に似た心情的存在、愛を実践する人格的存在、すなわち愛的人間（homo amans）です。
　�タ祐屬録誓�に似たロゴス的存在、天道に従って生きる規範的存在です。
　��人間は神性に似た創造的存在、心情を中心とした万物主管主です。
　�Э祐屬脇鷭徒榲�と連体意識をもった格位的存在です。
　このように偉大な内容をもつ貴く聖なる存在が人間の本来の姿なのです。その中でも、最も本質的な人間の本性を挙げれば、人間は心情的存在であるということです。今日までの代表的な人間観としては、理性を人間の本性であるとする知性人（homo sapiens）とか、道具を作って使用することを人間の本性とする工作人（homo faber）などがありました。前者に属する人間観がギリシャ哲学や近代合理主義哲学であり、後者に属する人間観がマルクス主義やプラグマティズムです。それに対して統一思想は、人間の本質は心情または愛であるとして、愛的人間（homo amans）を主張するのです。