御言の図書館のサイトです。御言をはじめ様々な書籍を閲覧できるようにしてあります。
第二章 真の御父母様に対して侍る礼法 : 三 真の御父母様に侍るにも法度がある : 2.人間が貴いのは人倫道徳のため |
ローマ法が現在、世界法の基礎になっていますが、人倫道徳はどこまでも良心を根拠にします。法よりは良心だというのです。良心の基礎は善です。善を標準とするのです。善を外れて間違う時は、良心がその間違ったことを正していきます。そして良心に一致できる普遍的な社会体制を形成しようとすると、法令も必要なのです。ですから結局、人倫はどこに根拠を置くのですか。天倫に根拠を置くのです。
人倫は何を通じて形成されるのかと言えば、情を通じて形成されます。家族関係や道徳観念、社会制度、秩序というのは、全部情緒的な面です。情を先に感じたそれが長くなったとか次元が高いということになれば、そこに頭を下げるようになります。皆さんはそれを知らなければなりません。人倫形成の動機は情からです。父母が子女を愛するところから人倫が始まります。子供が父母を愛するところから真の人間関係は成立するのです。
皆さんは父母を愛し、必要とします。いつも父母に会いたがり、一緒にいたがります。それはなぜでしょうか。年齢で見ても差があり、秩序的関係を見ても上下の関係があるからです。ですからそこには礼を備え、尊敬し、孝行しなければなりません。このようなすべての社会生活の人倫道徳的な内容を備え、上下関係において、一つは主体であり、一つは対象の立場に立たなければなりません。ここで孝子になるには、従順や服従という内容を介在させて、自分が会いたいと思わなければならないというのです。これが親子関係です。
人間が貴いのは人倫道徳があるからです。人倫とは人と人の関係を言います。一人の人のみでは人倫という言葉は使いません。人倫という言葉は二人以上になってこそ成立します。男性と女性が結婚した家庭から社会の倫理という言葉が成立するのです。倫理は人間関係の道理であり、法則です。
宇宙の日月星辰の創造の法則、すなわち、天道によって縦的秩序の体系を成しているのと同じように、家庭においても祖父母、父母、子女に成される縦的秩序と兄弟姉妹に成される横的秩序の体系が立てられると同時に、相応する価値観、すなわち、規範が成立されたことを明らかにしなければならないでしょう。
私たちは超民族的、超国家的な新しい伝統を立てていかなければなりません。その伝統を私たちの思いのままにするのではなく、神様が願うとおりに伝統の相対的基盤を磨いていかなければなりません。皆さんの習慣性や過去の風習、現在の流行というものに歩調を合わせるのではありません。完全に違うということを皆さんが知らなければなりません。
世界を見れば全体が調和するようになっているのです。ぎこちないところがないように、自然ながらも全部和合するための一つの刺激的な動機になれるようになっているのです。そのように、見た目に良くないところを注目するようにはなっていないのです。