第4章 愛を中心とした人生行路 : 三 人間の永遠なる生命の要素は愛 :

 人間は胎児でいる時、お母さんから供給される栄養を受けただけでなく、愛を供給されたことを忘れてはならないでしょう。それと同じように、地上で暮らしている人間達も、宇宙(自然)から物質的な栄養を供給されているだけでなく、生命の本質的要素である愛を神様から供給されているのです。
 すべての植物が太陽の光を生命の要素として吸収するのと同様に、人間たちには愛が生命の要素となるのです。私たちの希望は、永遠に愛と共に欽慕しながら暮らすことのできる地上天国や天上天国が建設されることです。
 人間は生まれる時、愛によって生まれ、生まれてからは愛を受けながら成長するようになります。しかし、ある程度まで成長すると、父母の愛だけでは不足になり、兄弟間の愛と氏族の愛を中心として、横的な愛を広げ始めるのです。すなわち、天地間のすべての愛を受けながら、成熟していくのです。特に思春期に近づくと、異性間の愛を求めるようになりますが、異性間の愛によって総合的な愛の圏内に進入するようになり、初めて愛の中心を求めていくことができるようになるのです。
 男性や女性が行く道は、愛ゆえにあるのであり、愛のためにあります。「私」の道は愛の道です。愛を得るために、愛を守るために、愛の環境圏を成すために行くのです。
 女性が化粧をしたり、マッサージをするのも愛のためです。何かを願うのも、仕事をするのも、すべて愛のためなのです。高貴な愛を得るために苦難を勝つ抜いていくのです。

 私たちは生まれる時から父母の愛を受けるのであり、父母が生存している限り、少年時代、青年時代、壮年時代、どの時代を問わず愛するのです。父母の愛を受けて成長するようになれば、横的な夫婦の愛が各自に生じるようになっています。
 結婚とは何でしょうか。男性は女性について知らなかったことを学ぶために、女性は男性について知らなかったことを学ぶために家庭という学校に入学するのです。すべての履修単位がAプラスになってこそ、夫も喜び、妻も喜ぶことでしょう。息子、娘を産むのは、世界を愛する方法を学ぶためなのです。息子、娘がいなければ未来と連結されません。未来の世界と連結することのできる教育の材料として息子、娘を与えたのです。
 そして、先祖たちやおじいさん、おばあさんに孝行するのは、霊界からの教育を受けるためであることを知らなければなりません。このすべてのものが、愛を中心として連結されます。おじいさんとおばあさん、夫と妻、息子、娘が一つの愛を中心としてみな連結されているのです。
 この愛をもてば霊界の千万代の先祖にまで上がっていき、降りてくることができ、遠い子孫までも通じることができるのです。つまり、これが霊界の組織であり、宇宙の組織だということを知らなければなりません。愛の僕となり、愛の奴隷となるのが最大の幸福だということができます。