第11章 家庭は永遠の幸福の土台 : 四 愛の理想実現は家庭から :

 愛の理想実現はどこからしなければなりませんか。私たち統一教会からですか。国からですか。世界からですか。世界をどんなに統一したとしても、自分の家庭を統一できない人は不幸な人です。愛の理想実現は家庭からしなければなりません。家庭は幸福のすみかです。それゆえ、天国は家庭から始まるのです。おの地上に天国を築こうとして来られたイエス様が「私は新郎であり、あなたがたは新婦である」と語ったのも家庭を標準としたことです。
 家庭には誰がいますか。第一に父母がいて、第二に子女がいて、第三に夫婦がいて、その次には兄弟姉妹がいます。では家庭は何で絡み合っていますか。愛によって絡み合っています。ゆえに、家庭は何によって一つにできますか。愛で一つになります。愛は変わらないので、祖父母の愛が一つになり、父母の愛が一つになり、夫婦の愛が一つになれるのです。愛には統一性が介在されるので、おじいさんとおばあさんの生命が連結できるのです。そして、理想がここに連結できるのです。
 祖父母は父母に相続してあげるのです。子女に相続してあげるのです。祖父母の子女は父母であり、父母の子女は私たちです。このように、愛を中心とした所が天国です。そこであることを否定すれば天国は成されません。神様は愛の主体であられ、過去、現在、未来を統合できるお方なので、自分たち夫婦同士が愛し合う以上に、お母さんとお父さんを愛さなければならないし、自分のお母さんとお父さんを愛する以上に、おばあさんとおじいさんを愛さなければなりません。
 男性は天を象徴し、女性は地を象徴します。男性は主体なので、誰かの干渉を受けることを嫌います。女性は愛するよりも、愛されることを好みます。男性は天を象徴し、女性は地を象徴するので、男性と女性が一つになることは宇宙が一つになることです。愛することによってのみ宇宙を主管できるので、愛することによってのみ宇宙の主体になれるのであり、自分の相対を宇宙よりもっと大きいと考えなければなりません。天と地、この二つの世界を連結できるのは変わらない愛です。地上で愛によって育まれた人生を生きた人は天国に行くことができます。愛を中心とした世界を霊界というのです。
 神様と人間の個人個人が完全に一つになれば、自動的に男性と女性が一つになるようになり、完全な夫婦が生まれれば天地は統一されるようになっています。神様はどこにいることを願われるのかというと、愛は男性と女性の二人の中から生じるので、真の男性と真の女性が愛し合う所にいることを願われるのです。神様がおられるので、その愛が永遠であり得るし、その愛が永遠の統一を成し得るし、その愛が永遠の生命をもつことができるし、その愛が永遠の理想をもつことができます。
 それゆえ、その愛をつかむ者は、すべてのものを占領できます。真の愛を中心として成された家庭の目的は、家庭だけのためではなく、天国を築くためのものです。宇宙が一つになるために、このような目的が一致するように標準を合わせて、家庭から民族、国家、世界、天宙まで拡大していくのです。そして、世界まで行ったなら再び、帰ってこなければなりません。