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第1章 創造本然の真の家庭 : 六 すべての存在は愛を通じてのみ完成する : |
個性完成とは、心と体が本来神様がつくられた愛の型に従って、完全に一つとなった中で成長し成熟するように、授受作用を永続させていくことを言います。愛を中心にして出発し、愛を中心に成熟し、その上に愛の芽が出、実を結んでこそ完成するのです。このように愛の基台が立つようになれば、その中に神様は愛の因縁をもって臨在されるのです。愛が成熟しなければ、実を結ぶことのできる型を造成できないのです。
すべての被造物は愛の法度によって創造され、また存在しているのです。植物を見ても花が咲けば、花の中のおしべとめしべが授受作用、すなわち循環運動をすることによって実を結ぶようになるのです。動物世界もそうだし、人間世界も愛の循環運動によって存在しているのです。このようにすべての被造物は愛の関係を経て完成するようになっています。すべての存在は愛を通してのみ完成できるといえます。
人間は神様の愛の核と一致する位置に立ったとき、体と心が一体となるようになるのであり、神様の愛の圏内に、体と心を一体化させて入っていくようになれば、成熟した人間となるのです。そのとき初めて、堕落しない本然の人間として、個人完成が始まるようになります。
心と体において心は天を中心とし、体は世の中を中心とするのですが、この心と体が一つになったというとき、その理念はどういう理念だといいますか。天宙主義理念だといいます。天宙主義理念が何だか分かりますか。天と地、すなわち無形世界と有形世界が一体となる立場をつくっていこうという主義が天宙主義です。
この天宙を支配しようとすれば、支配しようとする人は心と体が一体とならなくていいですか。一体とならなくてはここで滅びます。そして神様を中心にして心と体が一体となるとき、神様は内的な神様で自分は外的な神様になるのです。ところで何を中心にして一つになるかといえば愛を中心として一つになるのです。
アダムは神様と一つにならなければなりません。これを統合させるのは愛です。存在世界の平面的な代表者は人間であり、立体的な代表者は神様です。これを永遠に統合させる中心点がまさに愛という絆です。
肉体をもつ人間が神様と一体となるとき、その心情と感情は無限なる体恤境と幸福感に酔うようになります。結局、愛によって神様と人間は一つになるのです。愛によって人間と世界が一つになり、神様の創造目的、理想世界の実現は愛から出発するのです。
アダムとエバは、16,17,18歳になれば自然と思春期になり、異性に目が開くようになります。花が一面に咲くとき、人がその香りに酔うように、アダムとエバが成熟すれば異性を考えるようになります。この香りに神様も一緒に引き込まれていくのです。神様の愛とアダムとエバの心と体、この三つが一つになれば宇宙の核が生じて、すべての愛をコントロールする本軌道に入ることができるようになります。
ところがここで脱線しました。脱線しなかったならば完全に一つになったでしょう。このように一つになったなら、神様も離れられず、アダムとエバも離れられなかったはずです。そして子々孫々に連結され、氏族、民族、世界を形成したことでしょう。これが素晴らしい世界、地上天国になるのです。