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第9章 真なる子女教育 : 七 真の父母と先生の教え : |
父母は自分の息子・娘のために働きます。自分が食べるために仕事をする父母はいません。子供が多い父母が農村であるいは仕事場できつい仕事をする時、貧しくとも背負子を背負い畑の草取りをし、畝間や田んぼで耕したりするのは、千年万年、子供の幸福のためです。父母の額から流れる苦労の汗は自分のためのものではありません。その汗の結実が子供を愛する心とともに絡み合えば、そこには新しい創造の役事が展開されるのです。いくら畑で草取りをし仕事場で荷物を背負ってもその足取りには新しい希望が宿っているのです。
わが国(韓国)に四千万の国民が住んでいますが子供を愛さない親もたくさんいます。彼らの中で誰よりも子供を愛する気持ちを、十年、二十年以上持続できる父母がいるなら、そこには親孝行の子供が出てこざるを得ません。息子と娘たちはその父母の顔を見るだけで、手を見るだけで、自分たちのために苦労したということを知るようになるのです。このように骨髄から湧き出る父母の愛を感じるとき、そこからは長い歳月の深い事情が流れてくるのです。
このように、子供を国のために貢献させることによってその父母は国家的な父母、あるいは世界的な父母になるのです。また皆さんが父母の願いを叶えてあげようとする心情に徹して勉強するようになるとき、新しい担い手になるのです。皆さんの中にそのような感情と思いをもてない人がいるとすれば、その人は勉強するといってもまともにすることはできません。
もし父母が子供に「私がお前を愛し、お前のために骨を折り、お前のために苦労して汗を流すのは、私を思うよりは、この国をもっと愛しなさいという意味からだ」と言う愛国の志士の心情をもって教育すれば、そのような父母の下で愛の教育を受けた子供は父母が願う愛国の志士になるために努力することでしょう。彼は父母の愛を回想するたびに四千万民族のことを思うことでしょう。そして民族のために勉強するでしょうし、自分の民族が悲惨な目に遭う時は自分の父母以上に悲惨さを感じることでしょう。
しかし、そのような立場にだけ立ったからといって愛国者になるのではありません。そのような立場に立って成し遂げた土台がなければなりません。それでこそ、国民が千年万年慕うことのできる要因になるのです。そうでなければそれはすべて過ぎ去ってしまいます。このようなすべての問題を考えるなら深刻です。皆さんの学校に、どのようなことがあっても自分の弟子たちに正しい思想を引き継がせるために苦労する先生がいるならば、彼は大韓民国という国家の運命を心配しながら、皆さんの手をつかんで涙を流し、次のように勧めることでしょう。
「私のために順応しないで国に対して順応しなさい。私のために尽くすよりも国のために尽くしなさい」。このような教えを受けた弟子たちは、その先生が果たせなかった意志を果たすことでしょう。このように、先生は自分の生涯を捧げて弟子たちのために精誠を尽くし、父母は自分の価値よりも国家と世界の価値を大切に思いながら子供のために精誠を尽くせば、その先生と弟子とその父母と息子・娘たちは棟梁の器(一国を支える人材)になることでしょう。