第三章 復帰摂理歴史と神観の変化 : 二 主なる神の正体 : 2.宗教には新婦宗教と天使長宗教がある

 神様がアダムを造る前に天使を造ったので、今日の宗教は何かというと、天使世界圏を地上に造ったものです。それが宗教世界です。その宗教世界圏内で何をすべきなのでしょうか。アダムを造り出すということをしなければならないのです。それでは宗教の中で世界的中心は何でしょうか。それはユダヤ教です。このようになるのです。そのユダヤ教は何をする宗教でしょうか。新郎を紹介する宗教です。それがメシヤ思想であり、救い主思想です。

 神様がアダムとエバを創造するまでは、その伝統的思想を誰が受け継ぐかというと、天使長の立場にある方々が受け継ぐのです。そうしてアダムとエバが生活するための新しい風潮と伝統を誰が教えてやるべきかというと、神様が教える前に、僕である天使長が「主人の息子、娘はこのようにしなければならない」と教えてやらなければならないのです。主人の息子、娘が過ちを犯すのを制止して、正しく歩むように先頭に立って教えてやるのが、年上の僕の責任ではないでしょうか。

 堕落した人間を救うために、神様は宗教を立てました。その宗教とは何でしょうか。エバの宗教と、天使長の宗教を世界に造ったのです。エバと天使長のゆえに堕落したので、人類をエバと天使長の宗教をもって復帰するのです。その道を通じて復帰されるのです。宗教は天使長圏の宗教です。百個、千個あったとしてもすべて天使長圏に属します。多くの宗教がありますが、それを大きく分けると四大宗教です。その中心は、キリスト教ですが、キリスト教の主たる思想は新婦の思想です。

 神様が真の神であり、その他の存在は神的存在の天使たちです。唯一神と多神に対する確実な区分をしようとするならば、多神教は神的な存在、天使たちが立てたものです。これらの宗教の中で、善なる天使たちが人間の神霊と精神を高揚するために誕生したものがあるのですが、これらが高等宗教であり、神様はこの善なる宗教を通じて人類の心を開墾してきたということを知らなければなりません。

 天使長宗教は根本が明確ではありません。神様が何か分からないのです。終末にどうなるか分からないのです。ただ外的な遂行概念だけを中心として指導してきたのです。それゆえ終末になると、ふろしきをまとめて主人の家に世話をしに行かざるを得ないという立場になるのです。明白な伝統がないからです。

 旧約時代に神様のみ旨に従った人と、新約時代に神様のみ旨に従った人を考えてみましょう。旧約時代は原始的な宗教形態を持ち、新約時代は時代的な宗教をもっていました。すなわち、新約時代は近代の二十世紀文明まで連結されてきた宗教時代なのです。統一教会は何の宗教でしょうか。統一教会は原始的宗教、時代的宗教よりも新たな次元の未来的な宗教なるべきだと考えるのです。