御言の図書館のサイトです。御言をはじめ様々な書籍を閲覧できるようにしてあります。
第二章 神様と創造の役事 : 一 神様の創造の動機は愛 : 2.愛を通じた創造理想の実現 |
愛の実現のためにこの世を創造された神様でした。人間と万物が神様の愛を中心として一つとなり、和気あいあいとした愛の世界を築くのを見て喜ぶために、そして人間が神様の愛を中心として真の夫婦の因縁を結び、真の愛の家庭と氏族、民族、世界を築くのを見て喜ぶために、そしてそのような人間と愛によって一つとなることで愛の喜びを味わうために被造世界を創造した神様でした。正にこれが神様の創造の理想だったのです。
無限なる神様の愛が目的を中心として愛することのできる本心の根本、これが正に心情です。その価値は変わることのないものです。神様の存在の価値を論じようとするならば、この愛について論じなければなりません。価値というものは相対的与件ができた中で決定されるものです。
喜びというのは神様の心情から出発するものです。その目的はどこで遂げられるかというと人間によって遂げられるのです。見えない神様の心情が目に見える人間の心情で顕現するのです。そのような心情をもった人間が横的に広がって家庭を築けば、その家庭が世界的に広がって世界の中心になるのです。そのような家庭を築くよう、神様はアダムとエバに、生育せよ、繁殖せよと祝福されたのです。天宙主義は生育し繁殖して万物を主管するという根本の上に成立するのです。
神様はなぜ被造世界を創造されたのでしょうか。神様は被造世界を通して喜びを享受されようとしたのです。神様がいくら絶対者だと言っても、喜びを一人で感じることはできません。喜びは相手がいてこそ生じるからです。神様が必要とされるのは知識でもなく、お金でもなく、権力でもありません。神様自身が絶対的であり、全知全能であられるがゆえに、そのようなものは必要とはされません。科学がいくら発達しても、神様が造られたものに追いつき、越えることはできません。膨大な宇宙は、秩序の中で法度に従って運行しています。人間の考えや科学が及ぶことのできない宇宙を神様が創造し、また運行しておられるということを考えると、神様は絶対的な科学者でもあられます。
神様の本然の愛に綱を結んでその愛の味を味わった人が離れるようなことがあるでしょうか。蜜を吸っている蜂のお尻を引っ張ると、その蜂はお尻が取れても蜜から口を離しません。皆さんがその味を感じたとするならばどうでしょうか。行っても途中で戻ってきて再びそこにくっつこうとすることでしょう。
神様の愛は統一教会の原理によれば、四位基台の完成という結論になります。だとすれば四位基台の完成とは何でしょうか。父母の愛は子女たちに伝達されて感じるようになっています。四位基台の中心は、父母の愛を中心に子女と一つになり、男女の愛が一つとなり、最後に神様の愛と一つになるのが四位基台なのです。
アダムと神様は一つとならなければなりません。これを結びつけるものは愛です。存在世界の平面的な代表者は人間であり、立体的な代表者は神様です。これを永遠に結びつける中心点がすなわち愛という絆です。肉体をもった人間が神様と一体となれば、その心情と感情は無限な体恤境と幸福感に酔うようになります。結局愛によって神様と人間は一つとなるのです。愛によって人間と世界が一つとなり、神様の創造目的である理想世界の実現はここから出発するのです。
神様を中心とした新たな愛、すなわち創造法度による愛が決定されたところから初めて神様の理想が出発します。
私たち人間が寝て朝起きたとき、その心に願うことは何でしょうか。朝食を取ることが問題ではなく、仕事に出掛けることが問題ではなく、全世界のことを気遣うのが問題ではなく、愛の心を夜も昼も春夏秋冬変わることなく、一生の間変わらずもつことを願うのです。そのような男性、そのような女性が完全に水平線をなして、縦的な神様と共に90度に連結され、人情と天情が合わさることのできるそのような立場の愛、そのような愛の理想郷、そのために神様は天地を創造されたのです。
神様が創造するにあたって、愛のために投入し、投入し、忘れるという本質から出発したがゆえに、相対もそれを受けるためには共に投入しなければならないのです。上から投入し、下から投入するのと同じです。こうして天地が合徳、一つとなるのです。天地を抱いて動かすことのできる愛を中心として一つとなるのです。そこには偉大なる力が来るのです。
愛を占領しようとするならば、投入しては忘れ、投入しては忘れなければなりません。なぜそのような愛をもたなければならないのでしょうか。愛は動けば動くほど大きくなるものだからです。力学の世界での自然現象は、動かせば動かすほど、作用すれば作用するほど小さくなります。自然世界は動けば動くほど小さくなりますが、真の愛の世界は動けば動くほど大きくなっていくのです。神様はそれを知っていたので、真の愛を中心に創造を始めることができたのです。