第一章 神様の本体 : 六 愛によって遍在される : 2.宇宙には愛がない所がない

 神様は絶対的な神様ですが、なぜ絶対的なのでしょうか。愛に絶対服従するからです。気分がいいですか。悪いですか。また神様は遍在します。遍在。神様の愛のない所がありません。

 神様の愛は宇宙を抱いても余りあるのです。中心的な基盤をもっています。最も大きい基盤を包容する愛の中心者が神様です。もし神様が動くという場合には、小さいものも全部ついて動かなければなりません。一つの大きな円の中に全部入っているでしょう。それで神様が全世界、全宇宙をカバーすると言っても理論的な言葉になるのです。

 神様がいなくなるときは、宇宙がすべて空になるのです。空みたいなのです。しかし神様がいるようになれば、宇宙はいっぱいに満ちているのです。なぜですか。愛があるから。ですから私が一人でいても神様がいることを知れば、宇宙はいっぱいに満ちるのです。どこにでもいらっしゃるのです。どこにでもいらっしゃることを感じるようになるのです。それで遍在の感動を知ることができるのです。愛の中にいて……。しかし私が神様を分からなくなるときは、すべてのものが空になるのです。ないのです。同じだというのです。

 愛の主体がいなければ、何もないように感じます。しかし愛の主体がいれば、すべてのものが満ちるのです。愛がいっぱいに満ちてこそすべてのものが満ちるので、無限に与えることができるし、真実に与えることができるという結論が出てきます。授受することは理想の実現です。理想の繁殖です。愛の世界は距離を超越します。愛がどれほど速いのかといえば、光もついて行くことができません。一番速いのが愛です。一番明るいのも愛です。一番完全なものも愛です。一番完全に満ちるのも愛です。

 愛とは何でしょうか。回ることができる潤滑作用と軌道作用をしてくれるものです。愛なくしては潤滑作用ができません。自動車も動かそうとすれば油を入れなければなりません。運動するのに潤滑作用がなければなりません。何でも運動しようとすれば潤滑作用をしなければなりません。ですから最高の喜びの潤滑作用をするものは愛しかありません。それは根が遍在する神様なので、なくなることはありません。

 愛は神経のようなものです。私たちが髪の毛一本引っ張れば全体が引っ張られるのと同じように、愛さえ引っ張れば宇宙が引っ張られ、愛が動けば宇宙がすべて和して回るようになります。

 この宇宙にすべての人々の心を満たしてくれる一つの主体があるとすれば、それはどんな主体でしょうか。絶対的な一つの中心者でないわけにはいかないのです。どのような心の位置にも愛をいっぱいに満たすことができる絶対者がいなければなりません。ですから彼は無限な絶対者でなければなりません。今日、数十億になる人類の心をすべて満たしてあげなければならない神様のその愛の量が、どれほどでしょうか。それは絶対的でなければなりません。全知全能で遍在という言葉が、だから必要なのです。その言葉は神様に必要な単語だというのです。これは理論的です。