第四章 愛と家庭 : 二 家庭は天国生活のための愛の訓練場 :

 天国は愛の世界です。神様のためにある世界、神様のために生きる世界です。

 天国とは何でしょうか。自分の家庭のように世界の人たちを愛することができるところが天国です。そのような人が、天国の民です。おじいさん、おばあさん、お母さん、お父さん、自分の妻や夫、兄弟、子女の四代が何でしょうか。天国の民として愛を、宇宙の真の愛を体験するための教材としてあるのが家庭です。教材として私に教えてくれる基盤が家庭だということを知らなければなりません。

 神様の愛は被造万物に現れます。父母の愛はどこに現れるのでしょうか。子供に現れます。また夫がいるところに妻の愛が現れます。子供を見て父母の愛を知ることができ、夫の服の端を見て妻の愛を知ることができるように、この世界に現れた事実を見て神様の愛を知ることができます。神様の愛は順序によって人に現れます。まず父母の愛、次に夫婦の愛、子女の愛、兄弟の愛です。愛だけをもてば神様と友達のように付き合うこともでき、お父さんのように付き合うこともできます。

 人生の航路は旅人の道ですが、私たちは縦横の愛を体恤していかなければなりません。真の父母の愛、真の夫婦の愛、真の兄弟の愛、真の息子、娘の愛を中心とした家庭を成したのち、これを縦横に拡大し、東西南北に多くの家庭を置かなければなりません。それで彼らが縦横に連結させることができる真の家庭の形態を成して氏族圏、国家圏、世界圏、神様に連結される時、真の愛で連結されたその世界を天国だと言うのです。

 救いの門を開くのは神様の愛です。私たちは神様の真の愛と、真の生命と、真の血統を受け継がなければなりません。そうしなければ、救うことができないという事実を知らなければなりません。

 踏みにじったり壊してしまうのは罪の中の罪です。怨讐の中でも一番ひどく憎い怨讐は、愛を破綻させる怨讐です。一家庭を中心として子供が父母を愛することができなくなってしまい、夫婦同士愛せなくし、壊してしまう悪魔以上の悪魔はいません。人類の始祖が堕落することにより一番目は兄弟の愛を、二番目は夫婦の愛を、三番目は子女の愛を失ってしまいました。私たちはこれを再現させて愛さなければ、天国に入っていけません。

 神様の真の愛と一つになって生活して入っていくところ、神様の真の愛の血族を準備して共に入っていくところが天国です。この真の愛を占領できなければ、永遠に天国に入ることができません。その日のために、数千万年を待って準備しなければならないことを知るべきです。

 神様は真の愛の本体としておられ、真の愛と連結されれば、すべてが同じ体になります。父母は神様の代わりとしての生きた神様で、夫と妻は互いに片側の神様で、息子、娘はまた一つの小さな神様です。このように三代が真の愛を中心として成す家庭組織が、天国の基盤です。このような基盤をつくらなければ天国は成されません。家庭とは、宇宙の中心です。家庭完成は宇宙完成の基盤になるために、家庭で愛するように宇宙を愛すれば、どこでも無事に通過です。このような場合、神様は全体宇宙の父母として、愛の複合的な中心位置にいらっしゃいます。

 神様を中心とした創造本然の家庭的基台には、男性の愛、女性の愛、息子の愛、娘の愛、父母の愛、神様の愛がすべて入っています。このような消化された位置から父母を愛し、夫を愛し、息子、娘を愛せば、誰でも天国生活をするのです。

 天国生活はどこから始まるのでしょうか。家庭です。違うところから起こるのではありません。天国は家庭を立体的に拡大させただけで、家庭圏を離れたものではありません。そのために自分の妻や夫を懐に抱く時、これは世界の男性と女性が一つになるのだと考えなければなりません。このように世界人類を愛したという条件を立てることができる位置が、すなわち家庭です。

 皆さんの血族を大切にしなければなりません。お父さん、お母さんを大切にしなければなりません。おじいさん、おばあさんは天国の王権を代表した、うちの主人です。しかし今は、年を取ったと疎まれる者になったでしょう。そのようにしておいて、何が世代の差ですか。これは誰がつくりましたか。サタンがつくっておいたのです。世代差がどこにありますか。愛に世代差がありますか。千年前の愛する方法と、千年後の愛する方法と違いますか。方法も同じで、そのようにするのも同じです。内容が違ったのです。堕落しなければ、愛の内容は公式になるので、億万年が過ぎても変わらないのです。

 千万回の天地開闢があったとしても、おじいさん、おばあさん、お母さん、お父さん、息子、娘の三代が一つになり、鉄城(注:堅固に取り囲んだもののたとえ)のようにくるくると巻き固め、そこに神様を核として迎えれば、どこでも天国を実現できる一つの種になるのです。これは神様の愛の種です。生命の種として血統の根本だと言えるのです。これを探し出さなければなりません。そうしなければ地上天国、平和の天国、幸福と自由の世界という、すべての願いは成り立ちません。

 天国とは何でしょうか。極楽あるいは天国に行くと言っても、自分一人で行くところではありません。自分の父母と兄弟すべてが、共に行かなければならないところが天国です。