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第二章 愛の実際 : 四 夫婦の愛 : 1.夫婦の愛は全宇宙の花 |
男性は神様の陽性的形状であり、女性は神様の陰性的形状です。夫婦は天下を一つのふろしきに包んだようなものです。それゆえに、夫婦は神様の理想的な愛の心情を感じることができます。
神様は縦的二性性相であり、人間は横的二性性相です。その二者が合わさって完全な丸いりんご模様を成し、四つの性相形態をもった東西南北に愛の理想を引き付つけることのできる母体にしよう、というのが夫婦の理想です。
夫婦が神様を愛し、人類を愛する心のパターンの上で爆発するように互いに愛し合うならば、その家庭によって神様が酔い、人類のための愛でない訳がありません。その愛の根は、どこにあるのでしょうか。自分にあるのではありません。神様が愛の根源であり、人類の愛の根源なのです。
理想的夫婦とは、どのような夫婦でしょうか。最高の芸術を実体に展開できる夫婦、最高の文学を実体に展開できる夫婦なのです。最高の理想、最高の文化世界に接する前に、最高の愛によって夫婦が授け受ける甘味な愛が世界最高の芸術作品にならなければなりません。夫婦生活自体が最高の文学作品であり、それ自体が文学の実体にならなければなりません。
人にはいつも刺激が必要です。幸福は刺激なしには成されません。刺激がなければなりません。いつも食べる御飯も、おなかがすいてこそ食べるたびに新しいように、夫婦間の愛も同じように、いつも新しくなければなりません。妻と夫が、互いに見れば見るほどもっと見たいし、一日中共にいたがらなければなりません。そのために自らに対する研究をしなければならないし、神様に対する研究をしなければなりません。
神様の愛が人間の三大愛を中心として、共に花咲くことのできる家庭を成すことが世界の願いであり、人類の願いであり、未来の願いだというのです。これにより、初めて天地の法度の前に歴史の香りを香らせることができるのであり、新しい花として登場できる貴く美しいものが夫婦の愛だということを知らなければなりません。
愛は永遠です。愛は二つではなく一つです。男女の間が愛で結ばれたなら地上で百年偕老(注:共に年を取ること)しなければならず、死んでも永遠に共に生きていくようになっています。体は二つですが、一つになって回ることによって一体となるのです。二つの体が一つになれば神様と回るようになり、愛の四位基台を成すようになるので、これが正に理想世界なのです。そこには偽りの愛が侵犯できず、ただ真の愛のみが臨在するようになるのです。
心情的な愛によって結ばれた夫婦は、あふれ流れるその愛情が、生活圏を通して生涯を乗り越え、神様の目的と完全に一致したという家庭を成さなければなりません。そうしなければ神様のいらっしゃる天国に入ることができません。
男性と女性の愛の完成が宇宙の完成です。この愛が壊れる日には、宇宙の秩序が破壊され縦的な世界がみな断絶してしまいます。切れてしまいます。
夫婦の愛を通じて一つになり、神様のような立場で創造能力を成したのが子女です。
純粋な男性、女性として赤い愛の情熱の心をもって天地を代表することのできる男女、そのように結ばれた夫婦を天は探しています。そのような夫婦の愛をもって、そのような愛で息子、娘を育てなければなりません。
最近、インスタント食品のような愛し方をする人々が至る所にいますが、それが問題です。香水のおふろに入るからといって、愛が深まるのではありません。田舎に住みながら、冷水に体を浸して洗ってから寝床に就く夫婦の愛が、もっと純粋で長く続き、深くなるものだといえます。
新郎新婦はお金や権力、名誉を中心として一つになるのではなく、神様の本然の愛を中心として一体にならなければなりません。妻は夫のために、夫は妻を愛する中で、夫婦が神様を愛する家庭を築いていかなければなりません。
男性は真の父の分身であり、女性は真の母の分身です。ですから夫が妻を無視すれば、真の母を無視することになり、妻が夫を欺けば、真の父を欺くことになります。
男性が女性を主管し、女性が男性を主管できる力は愛です。愛以外にどのような力も男女間において互いに主管できません。ただ愛のみが主管できるのです。
男性と女性を力で比べれば相手になりませんが、愛が介在すれば、妻と夫が互いに押し合い引き合って一つになるのです。人間が神様の前に愛の対象的存在になったならば、神様は喜ばれるでしょうか。喜ばれるのです。
最高に好きなメロディーと言えば、男性と女性が互いに好きで喜ぶ夫婦の笑い声なのです。そのような夫婦がこの世を抱くことができ、宇宙全体を受け入れることのできる心で生を営む時、そのほほえみは自然に発生します。そのような夫婦の美しい姿が、神様の前に一束の花でなくて何でしょうか。これは単純な理想や抽象ではありません。本来の世界のことを言っているだけです。
愛する夫婦同士の対話を見れば、この世のどのような詩や絵画よりも美しいのです。また「愛する者同士」、「二人っきり」、「私たち二人」という言葉が、どれほど美しく素晴らしい言葉でしょうか。
男性と女性が祝福を受けて完全な愛を交わし、喜びを分かつ時、神様の目には地上に咲いた花のようだというのです。また彼らの愛によって成されるすべての造化万象は、神様には香水のようなものです。このような美しい香りの中に神様は住みたくて訪ねてこられるのです。神様の愛が訪ねてくることのできる土台が正に夫婦の愛の場です。その場は万物と宇宙が和動する場となるのです。