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第一章 二十一世紀は海洋の時代 : 一 海は未来の人類の宝庫 : 1. 海の人類の食糧難の解決策 |
今後、私たちは世界的な基盤を築いて行かなければなりません。私は、地球の73パーセントが海だということについて考えています。3分の2は海です。将来、地上から食べ物がすべてなくなってしまえばどうしますか。海から何かを獲って食べなければなりません。海を中心として生きる道を模索しなければなりません。ゆえに、今からは海域を多くもった国ほど水産事業に有利で、それが少ない国ほど不利になるという結論が出てきます。
今後、世界の大洋の資源を産業的に開発する必要があります。私は、大型漁船の製造から漁場の建設に至るまで、漁業のあらゆる方面で様々な事業体をつくってきました。未来の海は、世界の数多くの民族に食糧を供給することでしょう。ゆえに、海の開拓こそ世界人類の飢餓を終息させる望ましい方法となるはずです。
未来の資源は、すべて海底に埋まっています。地上の資源は、既にほとんど掘り尽くされていて長くはもちません。何年ももちません。ですから、海底に埋もれている資源を発掘することが重要です。
今後はツンドラ平原に関心をもって、それを研究していかなければなりません。今私が関心をもっているのは、そのような未来の世界です。今後50年ももちません。何十年後には、そのような現実が目の前に迫ってきます。ゆえに、それに対して準備しなければなりません。ですから、アラスカを重要視しているのです。
アメリカ人は、海の食べ物がどれほど多いかを知りません。新鮮なもの、ぴちぴちと跳ねるものがどれほど多いかを知らないのです。人々は牛の肉を好んで食べますが、「死にたくない」と言っている牛を殺せば、血が結集して凝固した肉を食べることになるのです。ですから、その肉の中には悪性の要素がたくさんしみ込んでいるのです。
陸地の原資材には限界がありますが、海の資源材は無限です。一匹の魚が何百万個の卵を産みます。ゆえに、海の原資材は無限です。これを人工的に孵化すれば、100パーセント孵化することができます。餌や飼料などをしっかり調節さえすれば、無限の原資材を補給することができます。そのような所は海しかないので、統一教会の文総裁は海洋問題について考えているのです。
一年に二千万の人が飢えて死んでいます。一日で六万名です。このことにアメリカの大統領が責任をもちますか。ソ連のゴルバチョフが責任をもちますか。誰が責任をもちますか。世界の誰が責任をもつのでしょうか。真の父母と、真の父母の兄弟が責任をもたなければなりません。ゆえに、海に関するものは20年間計画して、すべて準備したのです。
海には原資材が無限にあります。魚一匹が何百万個の卵を産むのです。これらの魚を世界中から獲って食べているのですが、これを人工的に保護すれば、原資材は常に無制限です。今は、山頂までパイプで海水を連結させ、また都市でも高層ビルにタンクを造って、いくらでも養殖をすることができる時代です。人類が食糧問題を解決し得る道はこれしかないと思っているので、先生は20年間、お金を投入してこのようなことをしてきているのです。
今、水産事業をするのもそのためです。海には資源が無限にあります。小魚が海にいれば、すべて大きな魚に捕まって食べられますが、養殖をすれば90パーセントは育てることができます。それは無限の資源になります。今後、食糧問題を解決する方法は養殖しかありません。
鮭は海で暮らしていますが、淡水に上がってきて子を生むでしょう? 養殖場をつくって淡水魚を海水で育て、海水魚を淡水で育てることが必要です。なぜでしょうか。寄生虫のようなものをいちいち取ることはできないからです。寄生虫を殺そうと思えば、海水に暮らしていたものを淡水に移して一カ月間そのままにしておけば、すべて死んでしまうのです。それは簡単なことです。2週間で取り替えれば、いくらでもできます。その調整は可能です。淡水魚と海水魚を取り替える方式で行うのです。ですから、陸地を中心とした牧場から得る収入とは比較になりません。ゆえに、これからの私たちの版図は無尽蔵です。
今後、養殖は海岸においてのみするのではなく、海から海水をパイプで引いてきてするのです。アラスカから本土まで油を引いてきているでしょう? 何千里でもパイプで引いてきて海水の池を造れば、いくらでも魚を養殖することができます。卵は無尽蔵です。魚をたくさん育てれば、食糧が増えるのです。一つの町に大きな池を一つ造れば、その町の人がすべてそれを食べて生活することができるのです。
太平洋の水を何百マイルでも引いてきて養殖することができる時代が来ました。そのようにして、生きた魚を移していくのです。人はそれほど必要ありません。全自動システムの魚のビルを造り、ボタン一つ押せば、自動的に餌も与え、また魚が大きくなれば自動的に選別してトラックに積んで輸送できるようにするのです。そのようにして食べれば、良い時代が来るのです。
養殖をすれば、数十万坪の牧場で牛を育てて売ったり、あるいは牛乳を搾って売ったりするよりも、何十倍の利益を残すことができます。今は良い時代になったので、海水をどこへでも引いていくことができます。何百里、何千里でも引いていくことができる時代が来ました。PVC(ポリ塩化ビニール)パイプさえ敷けば、水はどこにでも引いていくことができるのです。お金も多くはかかりません。太平洋の水を引いていけば、大陸の奥地に養殖ビルを造って、どんな魚でも養殖することができるのです。
数十階のビルを造って養殖をしたとしても、人はそこを上がっていく必要はありません。座ったままですべてを見えるようにするのです。そして、ボタン一つ押せば自動的に餌も与え、大きくなったものは自動的に選別されて降りてくるようにするのです。何でもすることができるようになりました。
ツナ(tuna:まぐろ)、ストライプト・バス(striped bass:しまのあるすずき)、サーモン(salmon:鮭)、クロウカー(croaker:にべ)、フラウンダー(flounder:かれい)などの高価な魚の品目を季節別に知っておけば、海の魚が西から南に、また南から北へと行ったり来たりする、その季節に合わせてそれらの魚を1年12ヵ月獲って、生計を立てていくことができます。今回、ひらめとにべを54匹釣りましたが、先生がその半分を釣り、残りの半分は十数人の人で釣りました。ですから、どのように釣るのか、その秘訣を教えてあげるのです。
今後、栄えるか滅びるかという運命を左右する世界の経済基盤は水産事業にある、と思っているのです。ゆえに、趣味や遊びでこのことをするのではありません。私がそれを教えてあげると、みなおもしろがってするのです。「先生のおっしゃったとおりだ」と言っているのです。そのように言わざるを得ません。
陸地で暮らす生き物と、海で暮らす生き物を比較した場合、その数はどちらが多いでしょうか。地球には約40億の人類が暮らしていますが、海には数百億の生き物が暮らしているのです。また、海はどのようなものでしょうか。東洋の太平洋の水が大西洋へ行き、大西洋の水がまた北海へ行くのです。五大洋が互いに連結しています。陸地は平面的に連結していますが、海は円形的に連結しているのです。太平洋の水が大西洋にも行き、地中海にも行き、どこにでも行きます。このように躍動しながら、一つの動きによって全体が連結しているという結論が出てくるのです。
私はアメリカで世界的な水産事業をしていますが、漁船を造る工場としては、私たちの工場がアメリカでは最も有名です。
今後、陸地の資源が必要な時代は過ぎ去っていきます。今からは、水中資源を誰が世界的に管理するか、そのような技術を誰がもつか、この海洋世界を主管する者が世界を主管していく新しい時代が来ます。海は無限の原料の根源地です。今後、海の魚を獲って食べる時代は過ぎ去ります。海の農業、海の牧場、海の養殖をしなければなりません。
文総裁は70歳を越えましたが、アラスカに行ってキング・サーモン(king salmon)について研究しています。キング・サーモンは鮭科ですが、5つの種類があります。魚の中の最高の魚です。ところで、これは卵を産めばそのまま死にます。もちろん子孫のために神様がそのようにしたのでしょうが、今は人工的に餌を与えて、その稚魚が死なないようにすることができる時代になりました。これが死なずに、毎年海に行って戻ってきてから卵を産むようになれば、鮭が人類を生かすことができる食糧の中の食糧になるはずです。このように便利な食糧はありません。ツナ(tuna:まぐろ)の刺身など問題になりません。それほどキング・サーモンはおいしいのです。
先生はツナに着眼し、今後人類の食糧問題に対処しようとしています。ツナを大量に育てて海に送り返すのです。2ヵ月だけ育てて放せば、ツナは速いので絶対に捕まえられて食べられることはありません。普通、ツナの平均速度は35マイルです。速く泳ぐ場合は120マイルで泳ぎます。海で最も速い魚です。これがいかに格好がいいかというと、泳いでいく時には背びれをぐっとたたみます。腹びれをさっとやれば、ほかの魚がぱっと引っ掛かります。魚雷のようになっています。爆弾のようになっています。
ツナは、五大洋を舞台にして生きている魚です。これを無尽蔵に産卵させて海に送り返せば、人類の食糧問題が解決し、公害問題が解決すると考えています。それで、私はこれを開発しているのです。
地球の三分の一は陸地で、三分の二は海だということを知っているでしょう? 人間は、海に生息するすべてのものを食べることができます。草も、海の草(海草)は大概のものが食べられます。しかし陸地の草や木は、すべてを食べることはできません。海には陸地にいるものがすべています。海の牛もいるし、海の馬もいます。また、海のライオンや、海の虎や、海の蛇など、あらゆるものがいます。また、魚の種類はどれほど多いでしょうか。白人は陸地の肉を食べ、海の魚は「臭いがする」と言って食べようとはしません。
最近になってアメリカ人は「いやあ、フィッシュ(fish:魚)が良いそうだ。魚はすべての蛋白質をもっているので肉より良いそうだ」と言っているのです。「自然食品が良い。長生きしよう」と言っているのです。また、海はいかに豊かでしょうか。いかに富にあふれた所でしょうか。女性がツナを1匹釣れば、1年食べて暮らしても余ることでしょう。
魚を養殖すれば、一つの家庭の暮らしは簡単です。200坪あれば、一つの家庭が食べて暮らすことができます。魚をたくさん育てれば食糧になります。また、魚にはどれくらい多くの栄養があるでしょうか。蛋白質が優れているのです。ですから、すべての食糧問題を解決することができるのです。海でぴちぴち跳ねていた魚が私たちの工場に入れば、10分以内でパウダーになります。10分を越えると温度差によって腐ってしまいます。バクテリアによって腐っていくのです。ですから、短時間のうちに処理できるようにするのが技術です。
これ(フィッシュ・パウダー)は上質の蛋白質です。86パーセントから94パーセントが蛋白質です。完全な上質蛋白質です。また、そのパーセントを加減すれば、飼料のようなものをいくらでもつくることができます。魚を飼料として無尽蔵に育て上げることができるのです。
海は、原料市場の中で、三分の二を占める世界の宝庫です。間違いないでしょう。海の中にはダイヤモンドの鉱山があるでしょうか、ないでしょうか。陸地の2倍以上はあります。神様のみ旨の中で、私が神様の復帰摂理をしているので、2倍以上はあると思っています。
それから、海には海草があり、魚がいます。これらがすべて食糧になります。海草が生えている面積は、この陸地面積の2倍ほどになります。そこにまた無数の魚がいます。このようなことを考えている人が、そこに関心をもたないでしょうか。陸地よりももっと多くの関心をもつはずです。魚を獲って売るでしょうし、原料をすべて運搬しなければなりません。ですから、陸・海・空の運搬路を掌握するつもりです。